むし歯治療

最新のむし歯治療 = 全身歯科の考えに基づく治療

原因療法として、
栄養療法的観点からのアプローチや、MI(できるだけ削らない、削ったとしても最小の範囲での治療)、
再発予防までを管理。

全身歯科

今まで一般的に行われていたむし歯治療は“痛くなったら歯医者に行き治療し、治ったら終了。”これの繰り返しではなかったでしょうか?これでは一生“治療”のために定期的に歯科医院に通うことになり、徐々に自分自身の天然の歯はなくなり“詰め物”や“差し歯”さらには“入れ歯”の状態になっていきます。
アステック歯科では、単なる対症療法である“削って詰める”ではなく、原因療法として、栄養療法的観点からのアプローチや、病原菌の除去をしてからMI(Minimal Intervention:できるかぎり削らず、削ったとしても最小の範囲で)の考えのもと治療を施し、治療後はむし歯の再発や新たなむし歯の発生を予防することを目標としています。

これまで、歯科においては、単に“削って詰める”という治療法がほとんどでした。これからは、口腔内の症状などから口腔疾患をとらえるのではなく、全身疾患の一病態としての口腔内症状と捉えるべきだと考えています。栄養療法により歯科疾患を改善するということは、歯科疾患のみが 改善するのではなく、全身からアプローチすることにより、結果的に全身的問題も改善が期待できるのです。
アステック歯科では、一歯単位から一口腔単位、包括歯科診療、そして全身の健康から考える“全身歯科”としての考え方に基づいた治療を行っています。

目に見える病気だけにアプローチするのではなく、根本原因に近づいた治療をしていくことが大切となります。

一般に認められているむし歯の原因

根本原因を考える

歯科の三大疾患

私達が砂糖やデンプン質を含んだ食物を摂取すると、歯垢(プラーク)に含まれているむし歯菌が酸を産生し歯の表面のエナメル質を溶かしてむし歯が発生します。

現代のむし歯治療フローチャート

根本原因を解決せずあまり深く考えず歯科で治療を続けるとこの流れの繰り返しで支払いと人工物だけが増えていくというシステムです。

通常齲蝕(むし歯)は感染症?

これを根拠にむし歯に対して切削、充填が行われています。齲蝕(むし歯)も感染症であるが、硬組織特有の病態であることから抗生物質等は奏功しないと考えられているため内科的アプローチはされないのが一般的です。
歯という硬組織は齲蝕によって欠損したら元に戻らないという概念が定着しています。

むし歯菌(S.Mutans)

ウェストン・プライス博士

ウェストン・A・プライス博士
(歯科医師)

ウェストン・プライス博士は、クリーブランドの歯科医師です。「栄養学のチャールズ・ダーウィン」とも呼ばれています。

「私の患者たちは、なぜ皆病気になるのか?」

という疑問に対する答えを見つけるため1920年~30年頃にかけて世界中の未開の人々の食生活とその影響を研究し記録を残しています。

自分の歯科診療で見られる歯の崩壊と身体的退化の原因は一体なんなのかということを求めて、試験管と顕微鏡の世界からいまだ研究されていない人々の世界へと探求していき、旅を続けるに従って、自分が診ている虫歯や奇形な歯列に密生したり乱杭になって醜い外見になってゆくのは、身体退化の表れであり、栄養失調の結果であることを信じるようになっていきました。

スイスの村、アウターヘブリジスのゲール人村、北米のエスキモーとインディアン、南洋諸島のメラネシア人とポリネシア人、アフリカの部族、オーストラリアのアボリジニー、ニュージーランドのマオリ族、南米のインディアンなど、訪れたところのどこでも、きれいで、むし歯がなく、頑健な身体、病気への抵抗力、性格の良さが、食べ物に必須の要素が豊富な伝統食を食べている未開人に共通していることを発見しています。

そして、未開の人々の食べ物を分析してみると、少なくとも4倍の水溶性ビタミン、カルシウムなどのミネラル、そして少なくとも10倍の脂溶性ビタミンをバター、魚卵、貝、内臓などの動物性食品から摂っている事が分かりました。

砂糖、精白穀物の粉、殺菌乳、増量剤や添加物が一杯入った便利な食べ物といった文明食だけを食べている人たちとは、著しい対象をなしていたのです。

プライス博士の発見と結論は、『Nutrition and Physical Degeneration(食生活と身体の退化)』に示されています。

プライス博士はむし歯の原因を発見

プライス博士は化学分析によって虚弱な人の食べ物には重要なビタミンとミネラルが著しく欠乏していることを発見し、その物質を賦活物質Xと呼びましたが後に賦活物質Xは脂溶性ビタミンであるということを突き止めました。

むし歯が進行している人にはビタミンA、D、E、K、必須脂肪酸が例外なく欠乏していることを突き止めました。

伝統的な食事と現代食の違い

伝統的な食事は現代食に比べてミネラルが3倍、脂溶性ビタミンが10倍も多く含まれています。

伝統的な食事と現代食の違い

①ストレスの軽減
物理的ストレスと精神的ストレスのコントロールをします。
②副腎コントロール
副腎疲労にならないようコントロールします。
③食事のコントロール+サプリメント

砂糖摂取コントロール、脂溶性ビタミンの摂取、EPA・DHA等の良質な脂肪酸の摂取、適切なミネラルの摂取、添加物や加工食品を避ける、精白小麦を避ける…等々

小児の齲蝕症例

早期発見・長期観察

2014年3月初診 5歳 女性

小児の齲蝕症例

主訴
食後にたびたび歯が痛くなる。
現病歴
ブラッシング時に歯と歯の間に物が挟まっていることに最近気が付いたが、穴があいている感じはなかったので放置、最近になり食後に痛がるようになった。(母)
全身的な特記事項なし。
食生活
お菓子類の間食が多く小麦製品の摂取も多い。パンにはマーガリンを使用。
口腔内所見
乳前歯から乳臼歯部のほぼ全歯の隣接面にカリエスを認めました。齲窩は象牙質におよび実質欠損は大きくはありませんが多くの軟化象牙質を触知できました。毎日のブラッシング状態は良好で口腔衛生環境は悪くありません。いわゆる、歯磨きは一生懸命しているのにむし歯ができる状態です。
治療方針
現在のむし歯は充填によって処置可能ではありますが、食生活を中心に生活環境を改善しない場合、進行は止められないと本人、母親に説明します。
処置
齲蝕歯に対して可能な限り軟化象牙質を除去しレジン充填にて修復処置を施行します。
処置3か月後の経過(2015年7月)
3本のレジンが脱落し二次カリエスが発生、全顎的にカリエスの進行を認めました。
食生活の改善はほとんどされておらず、母親は食事とむし歯の関連性には無関心でした。
処置
二次カリエス部位の再度の充填処置を施行。
再度、食生活とむし歯の関連性を説明し、食生活の改善とサプリメント摂取に同意をいただき栄養療法を開始しました。

進行のストップには
脂溶性ビタミンがカギ

栄養療法

実際に行った栄養療法学的
アプローチの概要

食生活の改善
  • ・砂糖を含まない間食
  • ・小麦摂取を最低限に
  • ・マーガリンから発酵バターに変更
  • ・エプソムソルトでの入浴
サプリメント
血液中 25-OHビタミンD:18
  • ・ビタミンA:10000IU/Day
  • ・ビタミンD:2000IU/Day、血中濃度は60以上を目標、当初は25OHDは18でした。
  • ・ビタミンE:
  • ・ビタミンK:
  • ・マグネシウム
  • ・亜鉛:15mg/Day
  • ビフィズス菌+乳酸菌
  • フィッシュオイル:
栄養療法開始後4か月経過

4か月後の来院時(2015年11月)
2本のレジンの脱落は認めたものの疼痛症状は消退しました。
臨床上の二次カリエスの発生もなく齲蝕の進行は停止と判断しました。

250HDは18→49まで上昇を認めました。

食生活はそのまま継続。サプリは適宜摂取量を減らし経過観察としました。

初診より経過1年6か月
カリエスの進行、再発はありません。サプリは継続しています。

当院のデータ

ビタミンD低値

ビタミンD高値

できうるかぎり痛くないむし歯治療

当歯医者では、次の5つのことを中心に、できうる限りの無痛治療を行っています。お一人おひとりの体調などにより変わってきますので、すべての患者様に全てを実施するわけではございません。カウンセリングの際にご質問ください。

細い針

太い針よりも細い針の方が痛みが少ないため、現在販売されている針の中で一番細い針(33G)を使用します。

注入速度

麻酔液を急激に注入すると痛みの原因となります。電動注射器により、注入速度を可能な限りゆっくりと、一定の速度にします。

最新のむし歯治療 = 全身歯科の考えに基づく治療

なるべく削らない削っても最小範囲MI治療

「ドックスベストセメント(Doc‘s Best Cements)」とは、これまでの「むし歯を削って治す」という発想とは全く違う治療法です。
これはアメリカで開発されたもので、「むし歯を削らないでミネラルで殺菌する」 という画期的な方法です。

ドックスベストセメントは、アメリカ最大の歯科関連団体である「ADA(アメリカ歯科医師会)」において、安全な薬剤として認可された、アメリカではポピュラーな製品です。この治療により、「できるだけ削らない」「できるだけ神経をとらない」という治療が可能となります。

ドックスベストセメントを使った治療方法

通常、少し進んだむし歯が発見されると、むし歯の部分をすべて取るために、歯を大きく削ります。ところが、ドックスベストセメントを使用すると、むし歯の部分をほとんど削り取る必要性はなくなります。このことで、大切な歯を、なるべく削らない治療が可能となります。

神経まで達したむし歯の治療方法

通常は、歯の中にある神経をキレイに取り去って、詰め物をします。ところが、ドックスベストセメントを使った治療では、むし歯の部分を全て取ってしまうと神経が露出してしまいますので、神経の近くのむし歯は除去しないで、むし歯菌を殺す特殊なミネラルである、ドックスベストセメントでむし歯を殺菌治療します。歯の中にむし歯があった部分は残りますが、むし歯菌は全てドックスベストセメントで死ぬため、詰め物でキチンと密封し、治療は終了です。

※現在のわが国の健康保険制度では“ドックスベストセメント治療”は保険対象外であるため、治療費は自己負担になります。 ※むし歯の処置後、詰め物をしたり、被せ物をしたりする場合、その費用は自費治療となります。

むし歯を殺菌して殺すため、この黒い部分は削らない!永久的な殺菌効果が期待できます。

注意点

ドックスベストセメントによる治療で、永久的に神経を取らなくて済むというわけではありません。治療後に神経を保存できるかどうかは、ご本人様の免疫力によるところが大きく、食生活を含む生活環境の改善や治療後のメンテナンスも必要となってきます。

欠点

ドックスベストセメントは「銅」を含んでいます。銅は人体にとって必要な微量元素ですが、高濃度であれば毒性を発揮します。そのため元々、体内の銅が過剰傾向にある場合は注意が必要となります。特にアマルガムからの水銀蓄積がある場合はドックスベストセメントを使用した治療は避けるべきです。

できうるかぎり痛くないむし歯治療

  • 「C0」の段階

    正しい歯磨きで健康な状態に戻せます。

    ・歯みがき指導。
    ・予め奥歯の溝を樹脂で塞ぐ(予防充填)
    ・定期検診でむし歯の進行を観察する。

  • 「C1」の段階 ※むし歯がエナメル質に限られる

    むし歯の部分を削り、充填や詰め物で埋めます。

    ・歯みがき指導。
    ・予め奥歯の溝を樹脂で塞ぐ(予防充填)
    ・定期検診でむし歯の進行を観察する。

  • 「C2」の段階 ※むし歯が象牙質まで達している

    ・むし歯を完全に取り除く。
    ・歯髄を保護するための薬を詰める。
    ・詰め物がし易いように歯の形を整える。
    ・詰めものを接着剤で歯に固定する。

  • 「C3」の段階 ※むし歯が歯髄腔に達している

    歯髄を取り除いて、歯の中を消毒し、歯髄の出入り口まで薬で完全に塞ぎ、歯の根っこの内と外を遮断する。

  • 「C4」の段階 ※歯の根までむし歯に侵されている

    治療をすることはできません。抜歯となります。

むし歯の基本的な治療パターン

「充填(CRなど)」※小さなむし歯

むし歯を削り、きれいに形成します

レジン複合剤を盛ります

光照射によって硬化します(光重合)

研磨して歯の形態に整えます

「詰め物(インレー)」※中程度のむし歯

奥歯の歯と歯の間のむし歯

むし歯を中心に周辺を削り、型を採取します

型をもとにインレーを製作します

インレーをはめ込み終了です

歯の根の治療(神経を取る治療)
※大きなむし歯①

治療前

歯の神経を取りのぞき拡大したあと、お薬で洗浄します。

お薬で洗浄したあと薬をつめてふたをします。

根に詰め物をします。(根管充填)

「被せ物(クラウン)」と「土台(コア)」
※大きなむし歯①

コアを入れる前に根管(神経があったところ)を途中まで 削り歯形をとります。

完成したコアを入れセメントで歯に固定します。

コアを入れたあと歯を削って形を整え再び歯形をとってクラウンをつくります。/td>

クラウンをセメントで固定して完成です。

詰め物や被せ物の材質など

保険診療の場合、基本的に銀歯や歯科用レジンとなります。自費診療の場合は、セラミックなどの自然な仕上がりを期待できます。

むし歯治療の流れ

STEP1 検査
まず、現在の状態を把握するためにしっかりとした検査をします。
STEP2 治療計画をたてる

①むし歯菌がほとんど検出されず今後むし歯になるリスクが低い場合。
 →むし歯があれば治療し定期的な予防管理に移行します。

②むし歯菌が多く検出されむし歯の治療をしても今後、再発や新たなむし歯になるリスクがあると判定された場合。
 →お口の中からむし歯菌を除去し、むし歯菌がいなくなった環境でむし歯を治療し定期的な予防管理に移行します。

STEP3 定期的な予防管理

お口の中のむし歯菌をコントロールしむし歯治療が終了したあとは、むし歯の再発や新たなむし歯の発生を防ぐために、定期的な検査とクリーニング(PMTC)で予防管理をしていきます。

※現在のわが国の健康保険制度では科学的“むし歯菌検査”は保険対象外であるため、検査料は自己負担になります。